環境マネジメント

アネスト岩田は、地球との共生を図りながら、環境マネジメントシステムを効果的に運用し、製品開発などの事業活動を通じて環境保全を推進しています。また、当社は「アネスト岩田フィロソフィ」に基づき、環境マニュアルで環境方針を明示し、それに従って活動しています。

環境方針

地球に与える影響を常に認識し、環境汚染防止を継続的に推進します。

  • 環境汚染防止
  • 温室効果ガスの削減/省エネルギー
  • 循環型社会の形成

環境スローガン

環境スローガン

環境マネジメント体制

当社グループは環境保全を経営の重要な課題のひとつと捉えています。その中で、当社及び国内連結子会社では上記環境方針を基本として、目的・目標を掲げ、環境マネジメントシステム(EMS)を展開しています。
これらを実践するために、ISO14001:2015に基づいて制定した社内規程により、EMS活動の実施と継続的な改善に努めています。同時に、従業員に対しても環境マネジメントなどに関する環境教育を年間計画に基づいて実施しています。
2023年度の環境関連の罰金・違約金は0円です。

環境マネジメントシステム(EMS)推進体制
環境マネジメントシステム(EMS)推進体制

重要な課題

当社では、重要な環境方針に則した改善活動および製品・サービスにおける環境配慮の促進に努めています。

環境汚染防止

当社及び国内連結子会社で主に使用する化学物質は、各種塗装機器の開発や製品の生産などにおける溶剤塗料・希釈剤に含まれます。これらは化学物質排出移動量届出制度(PRTR)に基づいた管理を行い、使用量の削減に努めています。また、法令に基づいた頻度での水質測定や任意での臭気測定の実施とその改善活動を推進するなど生産活動で発生するすべての環境負荷の低減を図ることで、環境汚染防止に努めています。

特定化学物質使用量
特定化学物質使用量

水質汚染防止と水資源の保護

本社からの排水は、2種類に分かれます。生産に使用された水はすべて 産業廃棄物として適法に処理されるクローズドシステムを採用しており 下水道へ混入することはありません。また、雨水・生活用水は下水道を利用して排水しています。
秋田工場においては、生産に使用した水、雨水・生活用水などすべての水が最終分離層で濾過され排水されています。また、ダイカストマシンの冷却水は専用の貯水槽で循環利用し排水量の削減に努めています。
福島工場においても、生産に使用した水は産業廃棄物として処理するほか、浄化槽施設に集められ浄化処理をすることで、環境負荷の低減に努めています。また、雨水はそのまま構内の側溝を経て河川へ排出しています。
加えて、本社・秋田工場・福島工場では、法令に基づき年に一度、水質測定を実施しており、規制値以内であることを確認しています。

温室効果ガスの削減、省エネルギー

当社及び国内連結子会社は、すべてのエネルギー使用量の削減に努め、排出される温室効果ガス(CO2)を削減し、地球温暖化の防止に貢献しています。国のエネルギーの使用の合理化等に関する法律や地球温暖化対策の推進に関する法律に基づいて制定された社内規程を基に、電力削減を中心とした省エネルギー活動を推進しています。
具体的には、作業場のレイアウト変更と集約化による効率化・ヒューマンエラーの削減・エア漏れの削減などの施策を継続的に実施し、エネルギー使用及びCO2排出に係る原単位の削減に努めています。なお、CO2排出量は2024年6月より本社・両工場の高圧電力の100%を再生可能エネルギー由来の電力に切り替えたため、大幅に削減できる見込みです。

エネルギー使用量/エネルギー使用原単位
エネルギー使用量/エネルギー使用原単位
CO2排出量/CO2排出量原単位
CO2排出量/CO2排出量原単位

循環型社会の形成

当社及び国内連結子会社は、製品の開発・生産においても3R(Reduce・Reuse・Recycle)の考えに基づき、お客様が廃棄・資源化しやすい製品・システムづくりに努めています。

廃棄物排出量と資源化率
廃棄物排出量と資源化率

気候変動への対応

「環境に配慮した事業運営」を進めていくため、気候変動が当社に与える影響を踏まえた上で、事業活動を行っています。

Scope別温室効果ガス排出量

2023年度は、Scope1,2の算定対象を海外子会社へ拡大し、日本におけるScope3の算定を行いました。

 

【Scope1,2】

単位:t-CO2e

区分 2021年度 2022年度 2023年度
Scope1 2,785 2,741 3,780
Scope2
(マーケット基準)
9,133 8,529 8,130
Scope2
(ロケーション基準)
9,098 8,451 8,346

【Scope 3】

単位:t-CO2e

カテゴリ 2022年度 2023年度
1 購入した製品
・サービス
32,381 34,431
2 資本財 5,196 7,419
3 Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー活動 894 910
4 輸送、配送(上流) 4,470 3,981
5 事業から出る廃棄物 64 101
6 出張 81 84
7 雇用者の通勤 168 173
9 輸送、配送(下流) 92 96
11 販売した製品の使用 1,283,738 1,386,376
12 販売した製品の廃棄 458 571
13 リース資産(下流) 225 97
合計 1,327,767 2,821,281
  • ※ 当社の事業活動において該当のないカテゴリは除外しています。

 

【集計対象範囲】

Scope1,2:当社および連結子会社
Scope3:当社および連結子会社(日本のみ)

 

【算定方法】

     Scope1,2,3算定方法

シナリオ分析

当社における事業のレジリエンスを評価するため、シナリオ分析を実施しました。シナリオ分析により得られた結果を当社の長期ビジョンや中期経営計画に反映することで、事業戦略のレジリエンスを強化していきます。今後もリスクや機会の見直しや対応策の実行及びモニタリングを進めていきます。

シナリオ分析

 

水リスクの把握

シナリオ分析にあたっては、WRI(世界資源研究所)が公表している水リスク評価ツールである「Aqueduct Water Risk Atlas」に基づき、当社グループ拠点及び主要サプライヤー拠点の水ストレスおよび干ばつリスクを把握し、評価しています。