PRODUCT DEVELOPMENT STORY 01

スクロールコンプレッサ

オイルフリースクロールコンプレッサはアネスト岩田が世界で初めて製品化を実現。その誕生は1991年までさかのぼります。

01.BENEFIT最高品質のクリーンエアーを提供

オイルフリースクロールコンプレッサ "SL-165E"内部構造
オイルフリースクロールコンプレッサ "SL-165E"内部構造

世界初の確かな技術で実現する安心・安全なオイルフリーエアーを提供。国際機械のClass0を取得しその確かな安全性と、コンプレッサの常識を覆す静音性を実現。

02.HISTORY世界初への挑戦

イメージイメージ

オイルフリー普及を目指して

1980年代のコンプレッサはオイル式が当たり前であり、当社においても主力製品はオイル式のピストンコンプレッサであった。さらなる技術拡大を目指す中、オイルフリーピストンコンプレッサの開発に成功したが、他社製品と同様、2000~3000時間ごとにピストンリング周りのメンテナンスが必要で、オイルフリー機普及の足かせとなっていた。こうした課題を克服すべく取り組んだのが、オイルフリースクロールコンプレッサの開発の始まりである。

最大の発明

誰もやったことがない開発で参考にするものがなく、ほとんど手探り状態の中、特に難しかったのは「スクロール特有の旋回運動を作り出す」ことであった。当時オイルフリー式では困難とされていた中で、世界初のピンクランク機構を考案し、安定した旋回運動を高い精度で実現。さらに旋回スクロールのクリアランスを容易に調整できる機構を加えることもでき、この成功がなければ、先には進めなかっただけに、この機構はオイルフリー化の最大の発明と言えるだろう。

世界初の実現

1985年の着手から当初計画した開発期間が過ぎ、すでに5年が経過していた。製品化の目途は十分に立っていたが、品質上の不安定要素が払拭できない状況で延長していた開発期限が再び訪れ、発売に踏み切るかどうかの判断に迫られた。プロジェクト内で多くの議論がなされ、最終的には開発期間の1年延期に踏み切った。その後1年をかけて検証を積み重ね、不安要素を解消し、ようやく発売に漕ぎつけることができた。そして1991年3月、世界初のオイルフリースクロールコンプレッサ「SLP-22」(2.2 kW)、「SLP-37」(3.7 kW)を発表。以来30年、世界一の生産販売台数を実現している。

イメージイメージ

03.MESSAGEこれからも、お客様と社会への「貢献」を製品開発で実現

イメージ

世界初への挑戦は当社の社運をかけた開発であり、何よりも実現したい「想い」と実現できた先にある、お客様や社会への確かな「貢献」があるからこそ実現できたのだと思います。これまで発売から30年間、当社がスクロールコンプレッサにブランド名を用いたことがありません。これは「スクロールと言えばアネスト岩田」となるという強い想いからです。その想いを実現するためにも、30年のご愛敬に感謝しつつ、この世界初の技術を用いてさらなる「想い」を紡ぎ、よりお客様と社会への「貢献」を実現していきたいと思います。